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2011年5月16日 (月)

阿久根の夕陽

阿久根の夕陽をぜひ皆さんにお見せしたい。
涼風の吹き始める九月末になると、阿久根の海の夕陽はことに美しくなる。
大島・桑島・小島・元之島など多くの島々が浮かぶ阿久根から、文字通り島かげの長い長島・天草に続く東シナ海の大パノラマはそれだけで、日本の絶景百選に入れていい風景だが、秋になると、それに夕陽の美しさが加わる。
夕べの六時過ぎるころ、太陽は真っ赤に熟した沈黙の球体となる。
海から絶えず上昇する薄い水蒸気に包まれて、太陽の光を合成する七色の光の多くが吸収されて、波長の長い赤い色だけが通過してわれわれに見えるからである。
この沈みゆく夕陽の深い赤をいかなる画家が画布に再現できるだろう。
海辺に腰を下ろし、膝を抱いて深い沈黙のなかでこの美しい夕陽に向かっていると、生きるとはどういうことか、多くの教えが自己のうちに自然に沸いてくる。

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